Fulcanelli's blog

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「哲学の教科書」 中島義道 著 読了

電子書籍で長らく読みかけ状態だったのであるが、ふと見かけて読んでみた。《哲学とは何か?》《哲学では無いもの》について書かれているところが参考になると思う。

例えば、哲学と思想は違っていて、思想は他人の思索を外側から冷静に客観的に理解しようとするものであるが、哲学は、この世のあらゆる事について「何故?」と単純に問いかける事のようである。また、日常の周囲世界を新鮮な驚きの目で見る事が哲学的な事だと言う。

《哲学者》と《哲学研究者》は違っていて、日本における職業哲学者は例えば「カント研究」とか「ハイデガー研究」が所謂《哲学研究者》と言っている点についても参考になった。

哲学的に生きる事は出来ても哲学を職業にするのは難しい事のようである。

メモ

  • 哲学は人生論では無い
  • 哲学は宗教では無い
  • 哲学は科学では無い
  • 哲学とは
    • 3歳の子供が問うような素朴な問いを発する事
    • 本来役に立たないもの
    • 社会から排斥される傾向のあるもの、すなわち非権威的なもの
    • 自らを絶対とする姿勢とは正反対のもの
    • ある権威を偶像とする事に対立するもの
  • 「第7章 なぜ哲学書は難しいのか」に哲学書の読み方について書かれている


哲学の教科書 (講談社学術文庫)



講談社学術文庫 哲学の教科書